12月は株主優待の“ボーナス月”!日常生活で使える優待5選
年末は“おトク”が重なる季節。日本株の世界では、とくに12月末に権利確定する銘柄が目立ち、優待派にとってはまさに“ボーナス月”です。外食や日用品、通信など、日常で使える優待がまとまって届くのが魅力。テレビ番組で“優待生活”を体現して人気者になった桐谷広人さんの影響もあり、「優待をきっかけに株を始める」人も増えました。
この記事では、優待の基礎 → もらい方 → 12月の準備 → 注目銘柄まで、投資初心者にもわかるよう丁寧にガイドします。年末までに賢く動いて、日々の支出を優待で軽くしていきましょう。
※可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、内容の正確性や最新性を保証するものではありません。最終的な判断はご自身でお願いいたします。1.株主優待とは?
株主優待は、企業が株主に贈る自社商品・サービス券・ポイントなどの特典。配当と並ぶ株主還元の一種で、日用品や外食、交通など生活密着型が多いのが日本の特徴です。
“優待生活”で知られる桐谷広人さんは、優待と配当を生活にフル活用する投資家としてメディアで人気。ご本人も「使ってこそ価値がある。自分の生活圏で使える優待を選ぶのがコツ」と語っています。優待は“利回り”も大事ですが、生活の中で使えるものであると家計の助けになることもあります。
▼証券サイトはこちら
2.株主優待をもらうには
保有条件:多くは100株以上などの最低保有株数が決まっています。
※近年は、株主優待をもらうために「一定期間以上の継続保有」を条件とする企業が増えています。
たとえば「1年以上保有した株主のみ対象」「3年以上保有で優待内容がグレードアップ」などのケースがあるので注意が必要です。
記録のタイミング:企業が決める権利確定日(株主名簿を確定する日)に株主名簿へ記載されている必要があります。
約定と受渡(T+2):日本株の受渡は約定日から2営業日後(T+2)。したがって権利確定日の2営業日前が「権利付き最終日」=この日の大引けまでに保有していれば権利が得られます。翌営業日は「権利落ち日」。
例:12月末(12/31)が権利確定日の場合、2025年は12/29(月)が権利付き最終日(予定)、12/30(火)が権利落ち日になります(東証の年末営業日ベース)。
※実際のカレンダーは各証券会社の案内で最終確認をおすすめします。
3.権利確定日とは
権利確定日は、配当や優待の権利を得るための基準日。日本は3月末に決算が集中し、その中間期である9月末、そして国際慣行で区切りの良い12月末にも一定数が集まります。つまり3月・9月・12月は優待が目立つ月です。
4.権利確定日が多い12月までに準備すること

証券口座の開設・入金:注文から受渡までの流れ(T+2)を理解。
欲しい“ジャンル”を決める:外食・日用品・通信など、生活圏で使える優待を選ぶのもおすすめです。
長期保有要件の確認:近年、1年以上の継続保有を条件にする企業が増加。株主番号の連続性が切れる貸株サービス利用や証券会社の乗り換えに注意。
権利付き最終日のメモ:12/31基準なら12/29(月)が最終日(2025年)。銘柄ごとの基準日が月末以外(例:11/20など)のケースもあるため個別IRで要確認。
5.権利確定日が12月末の“日常生活に嬉しい”優待5選
ここでは直近公表内容をもとに、12月末が権利確定日の“使いやすさ重視”優待を編集部にてピックアップしてみました。継続保有が条件のものも今のうちに購入しておけば、来年末に優待を受けることができるのでチェックしてみてくださいね。
※可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、内容の正確性や最新性を保証するものではありません。最終的な判断はご自身でお願いいたします。5-1. 楽天グループ(4755)
ジャンル:通信(楽天モバイル)ほか
ポイント:2024年12月末は30GB/月プランを1年間無料の株主優待(第28期)を実施。12/31基準・100株以上が対象でした(申込期限は終了)。通信費の固定費圧縮に直結する大型優待の実績。次回実施の有無・内容は毎期の発表で要確認。
5-2. キリンホールディングス(2503)
ジャンル:飲料・食品
ポイント:12月末を基準日。2024年12月期から長期保有要件(1年以上)を導入、保有年数・株数に応じて自社関連品などを贈呈。3年以上で抽選の“プレミアム優待”も。日用品寄りで家計に馴染みやすい。
5-3. すかいらーくホールディングス(3197)
ジャンル:外食
ポイント:6月末・12月末の年2回。100株で各2,000円分、300株で各5,000円分、1,000株で各17,000円分など、グループ横断で使える電子チケット優待に移行。家族で消化しやすく“使い勝手”◎。
5-4. 日本マクドナルドホールディングス(2702)
ジャンル:外食(ファストフード)
ポイント:6/30・12/31基準、100株以上かつ1年以上継続保有が条件。バーガー・サイド・ドリンクの引換券が1冊(100~299株)など。長期要件と株主番号の連続性に注意(貸株・口座変更で切れる場合あり)。
5-5. ロイヤルホールディングス(8179)
ジャンル:外食・機内食・ホテル
ポイント:6月末・12月末の年2回。ロイヤルホスト等で使える500円優待券を保有株数に応じて進呈。日常の外食で使いやすく、幅広い世代に馴染みやすい。
6.権利確定日が11月末の日常生活優待
11月末基準の企業は相対的に少なめ。日本企業は3月決算が多く(その中間が9月末)、12月末や20日基準の会社が一定数ある一方、11月末決算は少数派だからです。
例:(生活系・一部抜粋)
キユーピー(2809):11/30基準、100株以上で自社商品詰め合わせ。半年以上または3年以上など長期条件あり(株主番号の連続性に注意)。
ファーマライズHD(2796):11/30基準、1年以上保有で自社商品または自社商品券2,500円分などから選択。日用品・ヘルスケアで使いやすい。
11月は銘柄数が限られるぶん、狙い撃ちで“生活密着”を拾うのが戦略。キユーピーのように長期条件がある銘柄は、早めの仕込みが肝心です。
優待で過ごす年末を

優待は“もらって満足”ではなく、生活で使い切ってこそ価値が出ます。まずは自分の生活圏で使える外食・日用品・通信などから選び、12/31基準なら12/29(月)が権利付き最終日(2025年)というT+2(2営業日)のルールを覚えておきましょう。
さらに近年は長期保有要件が増えているため、株主番号の連続性(貸株・口座移管・名義変更で切れやすい)に注意しつつ、年末に向けて“コツコツ保有”がおすすめです。
まずは1銘柄、日常で確実に使える優待から。家計の固定費を少しずつ優待で軽くし、“優待が届く年末”を恒例行事にしていきましょう。
注意(必読):本記事は情報提供であり、投資勧誘ではありません。優待内容・条件は各社の最新IRで必ず確認してください。基準日が月末以外の銘柄もあります。権利付き最終日=権利確定日の2営業日前(日本株はT+2)。売買判断はご自身の責任で行ってください。